黄金タイガー

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連作長編『旋風都市』の第一部。

1950年3月に高1の安孫子が「少太陽1」用に執筆した絵物語。

わずか2日間で12pが描かれた。

allAに8p分の画像が小さく掲載。

よみ】おうごんたいがー

】The Golden Tiger

題名の由来

手塚漫画から拝借説

手塚治虫の『黄金都市』(同年01/15付「新春別冊号 冒険紙芝居」)と『タイガー博士』(同年3月連載開始)の合せ技?

映画から拝借説

1921年のアメリカ映画『The Golden Snare』(邦題『黄金の罠』)が元ネタ?

同年に執筆した漫画『虎の罠』との関連性は?

あらすじ

ページごとに記す。p6のみ他の内容からの推測。

p#
1(扉)
2?
3?
4黄金タイガーは口にくわえていたバリを放り出しバルマにおどりかかる。バルマも山刀で応戦。ハグマは泉博士に助けを求める。
5泉博士はクルパートと駆けつけるが、黄金タイガーはバリをくわえて去り、バルマは息絶える。
6(一同は大がかりな虎狩りをすることに)
7?
8炎の中からおどりでた巨大な虎に向けて泉博士の銃が火を吹く。
9仕留めた虎は黄金タイガーではなかったため一同は落胆。土民たちが黄金タイガーのしかえしを恐れたため一同は引き返すことに。それを崖上から見つめる黄金タイガー。
10一同とはぐれた泉博士とクルパートは行き止まりの崖にたどり着く。上を見た泉博士は息をのむ。
11崖上から睨んでいたのは黄金タイガー! クルパートは銃をぶっ放すが、倒れたのは泉博士。博士が襲われる間に逃げようとしたのだ。
12黄金タイガーの襲撃をからくもかわした泉博士は崖下に落ちていく。

登場人物

1黄金タイガー土民に悪魔と恐れられている虎。
2バリ?(小さな物体)
3バルマハグマの父。
4ハグマバルマの息子。
5泉眞吾博士日本人の科学者。村外れで研究をしている。
6クルパート泉博士の助手。印度人。
7巨大な虎
8村長
9土民達

コメント

116歳になったばかりの高1とは思えない画力、文章力、構成力。
2予想だにしない展開で「あっ」と声が出た。
3卑怯な人物が出てくるのが、もうすでに安孫子作品らしい魅力にあふれている。
412ページも2日で描いたことに驚く。
5リレー作品の冒頭を飾る物語を描くワクワク感と、「藤本に早く見せたい」と思って描いているであろうワクワク感に満ちている。
6続きがとても気になる。早く出版してほしい。